3-4
「おう、成。ちょっと店番頼むわ」
結局答えのだせぬまま護と別れ、もやもやしたまま帰宅した成とコロを、調子のいい声が出迎える。
「父さん、またパチンコかよ。外は大雨降ってるってのに、わざわざ負けに行くことはないだろう?」
成の抗議から逃れるように、父親の宗道(むねみち)は顔の前で手刀を切り、逃げる様に表に出て行く。
「この雨は吉兆ってもんよ。やまない雨は無い、ってな」
わけの分からないことを宣いながら、宗道は傘もささずに通りを駆けて行った。
「やれやれ、ああはなりたくないよなあ。でも親子だから、俺もいつかああなるのかなあ」
ぶつくさ言いながらも成は荷物をおろすと、レジ前に置かれた年季の入った椅子に腰掛け、言われた通り店番をする。
ここは藤原スポーツ店。
成の父親である宗道が経営する、スポーツ用品を取り扱う小売店だ。
店の奥と建物の二階部分は、成と両親が暮らす住居部になっている。
つまり成の自宅でもあるわけだ。
ネット販売全盛期の昨今では、絶滅危惧種と謳われるような小さなスポーツ用品店だが、意外にもここ藤原スポーツ店の経営状態は良好のようだ。
店内はきちんと整頓され、様々なスポーツ用品が美しくディスプレイされている。
パチンコ好きという欠点はあれど、宗道の用具の扱いは素晴らしい。
そしてその血は、息子である成にも色濃く受け継がれている。
成は自宅にある練習用サッカーボールを取り出して、店番の片手間に磨き始めた。
屋外で扱うが故に、ものの数秒で汚れてしまうサッカーボールだ。いちいち丁寧に磨く者など少ないはずだ。
だのに成は、何を疑問に思うことなく、当たり前の事としてそれを行なっている。
「ありがたや、ありがたや。成様仏様、だ。成は神様より神様だよ。本当の神のろくでなしなことったら――」
すかさずボールに宿り成のボール磨きを味わうコロは、神々への愚痴をはきながら、同時に極楽愉悦の声をあげる。
「ああ、そこそこ。うう、気持ちいい。しかしここはあれだなあ。店は綺麗で商品もピカピカなんだけど、なんだか虫が多いのがたまに傷だなあ」
「あれは虫ではありません」
「うわあ!」
突然の声に驚き、思わずコロは、宿っていたボールから飛び出しそうになる。
見れば思兼命がレジ前に立っているではないか。
しかも何故か藤原スポーツ店の商品を、数点チグハグに身につけている。ラグビー用のヘッドギアが、恐ろしいほど似合わない。
「ほんとにあなた達は、突然出てくるのが好きですね。あの我儘姫と、アイポンXを買いに行ったんじゃないんですか?」
たしか、東京の表参道へ飛んで行ったはずではなかったか。
「姫は、義理の妹君と行列に並んでおられます。なぜかその辺は、律儀にしっかり並びますので、心配ありません。あの辺りはポカモンも多いですからな、退屈することはないでしょう」
それであの爆弾娘を、都心に放ってきたのか。神々の匙加減は、全くもってよく分からない。

「で、あれが虫じゃないってどういうことですか?」
コロはとりあえず、先ほど思兼が言った事柄について尋ねる。他にも聞きたいこと、つっこみたいことは山ほどあるが、それをしていてはキリがないのだ。
「まず、あれらは人間の目には見えないものです。ちょっと捕まえてみましょう」
そう言うと思兼は、空中で優しく何かを捕まえる仕草をする。
「ご覧ください。虫ではないでしょう?」
コロは成に磨かれながら、目を凝らして思兼の手の平を見る。
羽が生えている為、一見虫のように見えるのだが、よくよく見れば人の形をしているではないか。それは、思兼に捕らえられたことに驚く様子もなく、そこから飛び立ち、また自由に店内を動き回る。
「あれれ、なんですかこれ? これも神様?」
人の目に見えず人型をしているのなら、そう考えるのが自然かもしれない。
「いえ、神ではありません。あれはもっと根源的なもの、精霊と呼ばれる者達です」
「精霊? 神様とは違うの?」
また新しい概念がでてきた。どうも自分の知識には偏りがある。ポケベルの知識はあって、神が本来持つべきであろう知識が欠けているのは、如何なものか。
「違います。彼らは自己というものを持ちません。何かを考えるということもしません。ただ居心地のよい場所に集まり、その場所や物に宿るだけの存在です。ここの店主とこの店は、彼らに愛されているようです。どうやらあの精霊達は、スポーツに属する精霊のようですな。個々の力は微々たるものではありますが、ここまで数が集まれば、得られる恩恵は馬鹿にできません」
「へええ」
成のマッサージ――、いやボール磨きのおかげで、気の抜けた返事しかできないが、なるほど、そういうものなのか。
成は、神や精霊に愛される血筋だということだ。
やはりやはり、とコロが喜んでいると、ハタと成の手が止まる。
どうやら来店客のようだ。
入り口の自動扉が開き、気の抜けたようなチャイム音が鳴った。
「いらっしゃ――」
成の手からコロに、驚きが伝わる。同時に成の鼓動が一気に速度を増すのがコロにはわかる。
「よお、久しぶり。店番か?」
コロは藤原スポーツに来店した人物を凝視した。
親しげに成に声をかけたその人物は、どうやら成と同じくらいの年頃に見える。
「飛鳥井――」
成が口にした言葉を、驚きをもってコロは聞いた。
――飛鳥井。
そうか、彼が天照や思兼が推していた、飛鳥井雅(あすかいみやび)その人なのか。
身長は成と同じ170センチメートルほどというところ。成より少し線は細いが、俊敏そうな体躯をしている。こうしてすぐに運動能力を測るのは、コロの癖のようなものだ。

思兼命を見やると、彼は黙って頷いた。今は二人の会話を見守ろうということなのだろう。
だが飛鳥井は、成に一声かけた後は口を開かず、サッカー用品コーナーに行き、そのまま商品を選びはじめた。
成の方も話しかけることはなく、そのままボールであるコロを磨いている。
しかし、実のところ気もそぞろということが、コロにはわかる。飛鳥井が入店してからこっち、同じところばかり磨かれているからだ。流石に少しお肌がヒリヒリする。
暫くすると、飛鳥井がレジに商品を持ってやってきた。
何を喋っていいのか分からないのだろう。成は、黙って商品のバーコードをスキャンしていく。
静かな店内に、ピッ、ピッ、と電子音が響く。
こちらが息がつまりそうだ。音楽くらいかけておけばいいのに。
「四千五百四十円です」
結局、成は会話の糸口がつかめなかったようだ。
いや、喋るべきことが思いつきすぎて、選べなかったのだろう。護とのあの会話の直後だということも、きっと大きく影響しているはずだ。
結果、値段を告げるだけになってしまった。
「です、ってなんだよ。店員かよ」
いや店員か、と言いながら飛鳥井が笑う。
クールに見える見た目と違い、意外に明るい少年なのかもしれない。茶色がかったサラサラの前髪が、クックッと笑う動きにあわせて揺れる。
この見た目でサッカーの腕前も達者となれば、さぞ女子にモテることだろう。
「部の方はどうだ? 新体制は上手くいってるか、キャプテン?」
財布から5枚の千円札を取り出しながら、飛鳥井が成に尋ねる。
「あ、うん、凄くいい雰囲気だよ。みんな伸び伸びサッカーを楽しんでる。護がさ、萎縮してた一年生を笑わしてさ」
「あいつはあれで、いろんな事が見えてるからな。だからかDFラインの上げ下げがやたらと上手い。中盤とキーパーの距離のとり方や、コーチングも絶妙だ」
飛鳥井の言葉に、成の心がまたさらに乱れる。どうやら飛鳥井が同級生のプレイに言及することは珍しいようだ。
「お前から見て、おれはどうだ? どう見えるんだ?」という成の心の叫びが、コロには聞こえてくる。
「お釣り……、四百六十円」
「ああ、サンキュー。ここで買うと、試合で調子がいいって噂だぜ? そういうわけで雨の中、兄貴にパシらされてるんだけどな。……じゃあ、またな」
「ああ、また……」
飛鳥井は商品を入れた袋を下げ、店を出ていった。
成はまたレジ前の椅子に座り、コロの宿るボールを磨く。
違う、違うだろう――?
磨き布でひと撫でされる度、成の後悔の念が、コロの心に押し寄せる。
他に言うべきことが、たくさんあったはずだ。
キャプテンとして、チームメイトとして、友達として。
だのに、どうして何も言えないのか?
サッカーの実力に引け目があるからなのか?
本当の自分は、あいつに戻ってきてほしくないのではないか?
キャプテンが敵わないヤツがチームにいるなんて、格好がつかない? 恥ずかしい?
バカな、そんな小さな事を、思うわけがない。
いや、それでも、実際今、それが頭によぎっているじゃあないか。
自分というヤツはこんなにも矮小で、醜い人間なのだろうか?
成の中で、こうした様々な自問自答同士が衝突を重ねている。
自分の中に度々現れる「人間」というものに戸惑い、嫌悪しているのだ。
思春期の少年達の中には、大人の心と子供の心が同居している。
それが時に反発しあい、自己嫌悪に陥る。
しかし同時に、それこそが決して逃れられぬ自分自身だと悟り、葛藤するのだ。
成は今、その渦中にいる。
「難しい年頃――、そんな言葉で済ませたくはありませんな」
思兼が成の心中を慮り、ポツリと言った。
コロは、心の中で頷き同意する。
自分の心と向き合わざるをえない、こうした経験は、確実に成を人間として成長させる。思春期には、傷つく事が必要不可欠なのだ。
だが、他ならぬ成がこうして思い悩むことは、コロには辛い。
そんなふうに心を痛めていると、コロを磨く成の手が突然止まった。
そして一瞬の逡巡の後、なんと成は磨いていたボール――、つまりコロの宿ったボールを抱えたまま、店から飛び出したではないか。
「うわあ、成、どうしたんだ?」
余りに突然の動きと、成の混乱したままの心の音で、コロにその真意は測れない。
コロ自身も動揺している。
そんなコロの驚きを知るはずもなく、雨の中、傘もささず成は全力で駆けていく。
成に抱えられたまま遠ざかる店の方を見やると、思兼がヘッドギアをつけたまま、こちらに手を振っている。店番でもやってくれるのだろうか?
それを知る由もない成は、角を折れ、その先をまた曲がり、疾走する。
落ち着きを取り戻し始めたコロに、また少しずつ宿主の心の声が聞こえてきた。
俺、何してるんだ?
店は? まあそれはいいか。
走って――、それでどうする?
あいつは、こっちの方に行ったはずだ。
追いつく?
追いついてどうする?
何か言う?
何を言う?
雨の中追いかけるなんて、変じゃないか?
熱血マンガじゃあるまいし。
でも――、まあいいか。
「飛鳥井!」
河川敷、堤防沿いの道前方に、傘を差し、藤原スポーツ店の袋を下げた人影が見える。

振り向いたのは、無論飛鳥井雅その人だ。
成の心は、以前何もまとまっていない。
いや、まとまらずとも構うまい、という点では、まとまっているともいえる。
早鐘を打つ成の鼓動が、コロに、その、言葉に出来ない心情を伝えている。
「どうした? 釣り銭でも間違ってたか?」
呼び止められた少年は、不思議そうに商品の入った袋を覗く仕草をする。
「ああ、間違った。でもそれは釣りじゃない」
成は言葉を切り、手を広げ「待った」のポーズをする。
1キロほどを全力で駆けてきたのだ。当然息が上がっている。
「さっき喋ったこと。あれが間違いだ」
「さっき喋った? いやお前、ロクに喋ってなかったじゃないか」
飛鳥井が首を捻る。確かに成は、数えるほどしか言葉を発していない。
「そう、それが間違いなんだ」
やっと呼吸を整え、成はフーと息を吐く。
「というわけでやり直す。いいか?」
「やり直す? さっきの会話をか? 変なヤツだな、別にいいけど。それより藤原、お前風邪引くぜ?」
「大丈夫、家もすぐそこだし。っていうか、そんなことはどうでもいい」
成は決意新たに、対峙する孤高のチームメイトを見据える。
「飛鳥井、お前ふざけんな」
「はあ? なんだよ、藪から棒だな」
突然語気を強めた成に、コロは驚いた。飛鳥井の方も同様だろう。
ふざけんな、とは穏やかではない。
「部の方は上手くいってるか、ってなんだよ? なんで他人事みたいに言ってるんだよ。お前は秋菊中学のサッカー部員だろう? 俺の顔見てバツが悪そうにするくらいで、丁度いいはずだろ? だから「ふざけんな」だ。それに対して、いい雰囲気だ、とかモゴモゴ言ってる俺も「ふざけんな」だ。お前の方が上手いからって、キャプテンとして言うべきことが言えなかったところも「ふざけんな」だ」
「なに言ってるか分かんねえよ」
「俺だって分かんないよ」
成の開き直りに一瞬唖然とした後、飛鳥井はクスクスと笑う。
「藤原、お前なんかちょっと変わったか? そんな変なやつだったっけ?」
「変かもしれないけど、変じゃない。意味が分かんなくても、俺が今言ってることはきっと正しい。だってお前は仲間で、俺はキャプテンだから」
「……益々分からねえな」
「部に戻って来い、飛鳥井。学校にも来い。先輩が何か言ってきたら、俺達が守ってやる。あの人たちはもう引退したんだ、関係ない」
「3年の奴らのことは、もうどうでもいいさ」
「俺たちのことも、どうでもいいか? さっき護と話してたんだ。あいつもお前のこと気にかけてる。何かできることはなかったかって、後悔してる。責任を感じてる。俺もだ」
叩きつけるような雨の音。
天才とうたわれる少年の顔に、もう先ほどの笑みは無い。
もはや豪雨と言っても差し支えない雨の中、飛鳥井はさしていた傘を閉じた。
それは、ただ雨に濡れてしまうだけの意味の無い行為なのかもしれないが、コロにはとても自然な動きに見えた。
「お前の話を真剣に聞く」という、中学生なりの意思表明に違いなかった。


「すまん。いや――、ありがとう。お前らのこと、どうでもいいなんて思ってないさ。ただ、中学でのサッカーは、もういいかなって思っちまったんだ」
「中学での? ってことは、辞めるわけじゃないんだろ? いくらお前でも、一年半もブランクがあれば、難しいはずだ」
「ああ、それに関しては兄貴に世話になっててさ。兄貴の高校で、練習に参加させてもらってる」
「高校で……」
成の心が衝撃に揺れる。
飛鳥井は高校生と練習しているというのだ。
この年頃の少年達の身体能力は、一学年違うというだけでも、圧倒的な差がある。
それをこの天才は、少なくとも二学年は上、下手したら三学年、四学年上の高校生に交じって練習しているということになる。
高校生は高校生で、必死に上達しようとあがいている。邪魔になるようなら、参加は許されないだろう。
きっとすでに、この飛鳥井雅という少年は、高校クラスでも通用しているのだ。成からすれば、想像も及ばないような別世界で。
言うべき言葉が再び見つからなくなるのも当然と、コロには思えた。
「だから、こうして雨の中兄貴にパシらされても、文句は言えないってわけさ。けどまあ学校には行くよ。ちょっと悩んでたけど、色々見えてきたからな」
色々とは進路のことだろうか。
「護にも、学校でちゃんと話しとくよ。ありがとうな、ほんとに」
じゃあな、と飛鳥井は踵を返そうとする。
とその時、コロは突然宙に蹴り上げられた。
突如現れた天照大神の仕業――、ではない。
成は脇に抱えていたボール、つまりコロを、飛鳥井の方へと蹴り飛ばしたのだ。
「おっと、なんだよ」
飛鳥井は、突然飛んできたコロが宿るボールを、無理のある体勢であるにも関わらずフワリとトラップし、完璧に足元に収めた。
その瞬間、コロの体を衝撃が駆け抜けた。
飛鳥井の、サッカーに関する全データが、コロの中に流入してきたのだ。
それらの値は、理想的――、いや、理想を全て置き去りにして、飛び越えたといっても差し支えない値だった。
なんたることだ。
逸材などというものではない。
それは、世界のトップスターでさえひれ伏さざるをえないであろう、驚嘆すべき才能だった。
しかもそのほとんどが、未だ眠りについている。
成長期の体を壊さぬため、才能が才能を眠らせているのだ。
先日思兼が無いと断言した「眠れる才能」が、ここにあるではないか。
さらに驚くべきことに、現在の飛鳥井は、いわば発芽すらしていない才能の種子だけで、このボールコントロールを体現しているといえる。
全国の高校やユースが抱えるスカウトマン達が、どこに目をつけていたのだと叱り飛ばされる日は、そう遠くはないだろう。そして、叱られた彼らがこの少年に殺到するであろう日も、また――。
サッカーに関することは、コロには否が応でも分かってしまう。
少なくとも、今の成が敵う相手ではない。
「勝負だ!」
しかし、成は突然飛鳥井に、猛然と一対一の勝負を挑んでしまった。
「おいおい、こんなとこで、本当にめちゃくちゃだな――、おっと」
ボールを奪おうとした成の股下を、飛鳥井はワンタッチでボールを通し、無駄のない動きで簡単に抜き去る。
「悪いが、これに関しては手は抜けないぜ」
成は果敢にボールを奪いにかかるが、吸い付くような飛鳥井のボールさばきに翻弄され、ことごとく抜かれてしまう。
十度を越えるトライを敢行したものの、結局成の足は、ボールをかすめることすらなかった。
あまりに歴然とした実力差に立ち尽くした成の方へと、飛鳥井はボールを蹴ってよこした。
何気ないパスの中にすら、隠しようのない才能を、コロは感じ取る。
「さすがにこれ以上は怪我をする。やめとこうぜ。今日はシューズじゃないし、この雨だ。おまけにこれの中身が濡れると兄貴にドヤされる。藤原スポーツ店としても、売ったばかりの商品が濡れるのは本意じゃないだろ?」
飛鳥井は先ほど買った商品の入ったレジ袋を軽く持ち上げ、それを示す。
足元はといえば、彼の言う通り履いているのはシューズではなく、なんと紐の無いツッカケサンダルだ。
買い物袋を片手に下げ、ツッカケサンダルを履いた相手に、成は幾度となく抜き去られたのだった。
コロ自身の敗北感と、成の同じそれに、コロは二重に打ち負かされる。
「ありがとう、藤原。さっき仲間って言ってくれて、嬉しかったぜ。――照れ臭いけど、本当だ」

地面に放り投げていた傘を拾い上げ、天才は去っていった。
成の心にも、飛鳥井の心にも、きっと雨が降っている。
父親の宗道が言った通り、この雨は吉兆なのだろうか。
止まない雨は、本当に無いのだろうか。
見上げれど、当分止む気配はない。
今は、まだ――。
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